最新の再生医療！膝関節症には手術しないという選択肢も！
再生医療では幹細胞治療が主流
膝関節症に対する再生医療の中でも、現在は幹細胞治療が主流です。
幹細胞治療では、皮下脂肪から抽出した幹細胞を培養して増やし、患部に注入します。抗炎症作用や組織の修復機能を持つ幹細胞を用いることで、症状の緩和を図る方法です。幹細胞治療は実際に改善効果が報告されており、厚生労働省が定めた「再生医療等安全性確保法」の規定内で提供されています。患者本人の細胞を使うことから拒絶反応などの副作用が生じにくく、手術も必要ないため体への負担が小さい治療法として注目されているのです。
軟骨が残っている場合はPRP療法が効果的
膝関節の軟骨が残っている場合、PRP療法も効果的です。
PRP（多血小板血漿）は、組織の修復機能を持つ成長因子や抗炎症物質を多く含んでおり、患部に注入することで痛みの緩和が期待できるでしょう。完全になくなった軟骨の再生はできませんが、実際の症例で約60％の患者に改善が見られた結果が報告されるなど、一定の有効性が示されています。患者本人の血液を使うため、やはり重篤な副作用のリスクはほとんどありません。
最近ではAPS療法やPFC-FD療法といった再生医療も登場
最新の再生医療として、APS療法やPRP-FD療法も注目されはじめています。APS療法は、PRPから抗炎症性タンパク質が濃縮された溶液を抽出・注入し、膝関節内の炎症性タンパク質が異常に増加した状態を解消する方法です。組織の再生よりも、痛みの改善に特化しています。
PRP-FD療法は、組織の修復を促す成長因子がPRPの2倍以上含まれているものを使うのが特徴です。通常のPRP療法よりも、痛みや機能の回復効果が大きいとされています。
