膝の再生医療apsってなに?近年話題の最新治療方法について知る
膝の再生医療とは?メカニズムや治療方法を知る
膝痛に対する最新の再生医療であるAPS療法は、抗炎症性タンパク質が濃縮された溶液・APSを血液から抽出し、患部に注入する治療方法です。PRP精製キットの進化版を用いてAPSを抽出することから、次世代PRP療法とも呼ばれています。
APS療法では、APSに含まれる抗炎症性タンパク質によって、炎症性タンパク質が異常に増加していた膝関節内のバランスを調整します。こうして炎症を抑えることが、痛みを改善させるメカニズムです。
膝の再生医療で得られるメリットとは?
自身の血液を使うAPS療法のメリットは、拒絶反応やアレルギーといった副作用のリスクがごく小さいことと、手術不要で治療できて日常生活への影響が少ないことです。しかし、これらの特長は通常のPRP療法と同様です。
APS療法はさらに、効果の持続期間が長い傾向にあります。あるヨーロッパでの臨床試験では、APSを1回注入した患者の痛みが最長で2年間軽減し続けました。PRP注射のように3~4週間間隔で数回打つ必要がないため、なるべく通院回数を減らしたい人にとって有用と言えるでしょう。
膝の痛みに特化した最新治療法aps
APS療法は、組織の修復よりも痛みの改善に特化した治療法です。PRPから抽出した溶液を使うため、軟骨などの修復を促す成長因子も含まれていますが、あくまで抗炎症作用がメインと考えてください。
ヒアルロン酸注射や内服薬による治療で効果がなかった場合も、APS療法を試したところ症状が緩和したケースもあります。現在は主な対象疾患が変形性膝関節症に限られていますが、将来的に幅広い膝痛の治療に利用される可能性があるでしょう。